2026.04.26
今年Native Instrumentsは30周年を迎えます。
同時に2026年現在、既にCEOによる発表の通り会社再編の最中にあります。
おそらく今後2週間前後の間に、Native Instrumentsに関わる、ひいては音楽制作を行う多くのクリエイターに関わるブランドの変化とその未来が発表されるでしょう。
M&Aの先にNative Instrumentsが向かうべき未来を前にして、1996年以降Native Instruments が業界に起こした数々のパラダイムシフトを簡単に振り返ってみましょう。

1996年、Native (CPUベース)で動作するInstrumentsをコンセプトに、NIは誕生します。
当時はまだDigidesign社(現Avid社)によるTDM システムと呼ばれる、専用のDSPカードを使ったシステムが主流だったように、PCの性能が低かったため「計算処理を外部の専用ハードに任せる」のが常識でした。
しかしSteinberg による VST (Virtual Studio Technology) 規格の発表と時を同じくして、NIは最初の製品 Generator(後の Reaktor)を発表します。(※発表当初はStandalone動作)
「PCだけで音を作る(ソフトウェア・シンセシス)」という発想は、現在では当たり前ですが、当時としては極めて未来的な提案だったのです。
当時はハードウェア・シンセサイザーが主流でしたが、PC上で自由にモジュールを組み合わせてシンセサイザーを創造するこのソフトは、プラグイン規格への対応を経て「バーチャル・インストゥルメント」という概念を世に知らしめました。
MONARK、TRK-01などもReaktorから派生したプロダクトであるように、今なお実験的な音作りを求めるプロフェッショナルにとって唯一無二のプラットフォームであり続けています。

NIを代表するもう一つのソフトウェアはサンプラーの世界標準であるKONTAKTです。
2002年に登場したKontaktは、音楽制作の現場を根本から変えました。
当時は高価なハードウェア・サンプラー(AkaiやE-muなど)が必要だった複雑なサンプリングを、PCのメモリを最大限に活用することでバーチャル・インストゥルメント化。
そのフォーマットを世界的に拡大することに成功し、現在世界中のサードパーティ製音源(オーケストラやピアノなど)の多くがKontaktベースで開発されています。誕生から20年以上が経過したKONTAKTライブラリは今なお業界の「共通言語」となっています。

(現在は最新バージョン8となり、サウンドの生成、モジュレーション、そしてプレイバックの手法がさらに革新されています。)
Kompleteに搭載されている数々のシンセサイザーとサンプルベースのライブラリは今なおこれら2製品を中心に構成されています。つまりこの2製品を本質的にマスターすることはKompleteをマスターすることに等しいと言えます。
これら”Native”(CPU)ベースで動作する”Instruments”の普及は、NIが起こした1つ目のパラダイム・シフトだったと言えるでしょう。
そして次なる未来への提案として、NIは”Future of Sound”をテーマに独自のハードウェア・コントローラーと連携したソリューションを構築していきます。
次回はNIの地位をより確固たるものにした2つ目のパラダイムシフトについてご紹介いたします。
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